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鑑定協に対し、証券化不動産鑑定評価の適正実施を要請/国交省

 国土交通省は29日、(社)日本不動産鑑定協会に対し、証券化対象不動産鑑定評価等の適正実施を傘下会員に周知徹底するよう文書で要請した。鑑定評価等実績調査や依頼者等へのヒアリング、鑑定業者への立入検査、これらの結果についての検証など、同省が平成22年度に実施した「鑑定評価モニタリング」により明らかとなった問題点について改善を求めているもの。

 モニタリングでは、DCF法の適用にあたり、運用収益・運営費用項目や資本的支出等の査定、将来予測に関する妥当性や判断の根拠について記載が不十分だったケースが見られたことから、これらを明確に示し鑑定評価書の記載の充実を図るべきとしたほか、エンジニアリングレポートについて確定版を入手しないまま鑑定評価しているケースなどがあったことから、最新版の入手・活用の徹底も求めている。

 鑑定協に対しては、鑑定評価の適正化の確保、精度の信頼性の維持向上に向け、モニタリングで指摘された各種事項の研修事業への反映、会員への周知徹底などを要請した。


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