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丸の内の「次世代低炭素型技術実証オフィス」、30%の消費電力削減効果を実証/三菱地所

 三菱地所(株)は11日、大手町・丸の内・有楽町エリアの環境戦略拠点「エコッツェリア」(東京都千代田区)に設けた「次世代炭素型技術実証オフィス」における約1年間の実証実験の結果、30%強の消費電力削減効果を確認したと発表した。

 実験は、オフィスにおける快適性向上と省CO2・省エネの両立を目的に2009年10月~11年1月まで実施。10名が働き、24灯の照明がある標準的オフィスに、人工知能により制御し、就業者自らが快適な照明を作り出す「LED知的照明システム」と、天井と壁面に水を通し循環させる「輻射空調システム」を導入した。

 その結果、机上照度を大幅に落とすことが可能となったほか、就業者の気分により照度や照明の色を変えることで不必要な照度や照明を削減したことで、照明消費電力を約60%削減できた。

 また、輻射空調は、実際の温度より体感温度が高めに感じることができるため省エネ温度設定でも快適で、局所温度差を抑え、送風音や気流がなくなるなど快適性が大幅に向上。さらに、空調電力を約40%削減した。

 これらにより、オフィス全体の消費電力を、標準仕様のオフィスと比べ32%削減したという。同社は、この結果について、省エネと快適性・知的生産性を両立すべく、今後のオフィス作りに取り入れていくという。


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