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東京グレードAビル、平均想定成約賃料やや下落、空室率は5.5%/CBRE調査

 シービー・リチャードエリス(株)(CBRE)は12日、2011年6月期の全国12都市の賃貸オフィスビル市場動向を発表した。四半期ごとに調査しているもの。

 なお、今回より、東京のみ従来のS・Aクラスビルに替わって新たなカテゴリー・グレードAを創設し、想定成約賃料(共益費含む)と空室率を発表する。
 東京グレードAの平均想定成約賃料は1坪当たり2万9,500円(11年3月調査比▲3.1%)。震災の影響から落ち着きを見せた5~6月にかけてテナントは次第に動き始めており、「移転が活発になってきており、テナントを確保したいビルが賃貸条件面で柔軟に対応した」と分析している。ただ、空室率は、新規供給ビルで空室を残したまま竣工したことが影響し、5.5%(同0.9ポイント上昇)となった。

 また、東京23区全体の空室率は7.6%(同▲0.1ポイント)、東京主要5区では7.5%(同▲0.1ポイント)と改善。大阪市の空室率は11.2%(同0.1ポイント上昇)、名古屋市の空室率は13.1%(同▲0.2ポイント)となった。

 なお、仙台市は、空室率が大きく下がり14.6%(同▲4.4ポイント)となった。被災による仙台市東部のゾーン外からの移転や耐震性に対する不安解消を目的とした移転による空室の減少、被災に伴う一時的な募集停止などによる空室の潜在化を挙げている。


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