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都心5区の賃貸マンション新設着工戸数、12年上期に増加に転じる見込み/みずほ信託銀行

 みずほ信託銀行(株)は「不動産トピックス9月号」を発行し、その中で、東京23区における賃貸マンションの新設着工動向と2012年上半期までの供給見通しを発表した。

 「建築着工統計」に基づき集計すると、最近8年の東京23区賃貸マンションの平均年間新設着工戸数は、3.0万戸(全体の25.5%)となり、全住宅種別の中で分譲マンション(同36.9%)に次ぐシェアとなった。
 また、長期推移でみると、06年第3~4四半期頃をピークとし、その後の経済情勢の影響を受けおおむね減少傾向で推移しているものの、10年第3四半期頃から景気の持ち直しに伴い増加。東日本大震災発生後に若干減少したものの、前年同期比では上昇しており、着工ペースが緩やかに回復している状況がうかがえた。

 12年上期までの新規供給見通しでは、同年半ばまでは東日本大震災発生前に着工した物件が順次完成・供給されるとしたが、これらは大震災の影響で一時的に建設資材・設備の調達難や人手不足が生じており、完成時期が遅延する可能性があるとみている。
 また、大震災の影響が軽微と想定した場合の11年下期の新規供給戸数は8,500戸(11年上期実績見込み:8,400戸)と、ほぼ横ばいとなる見通し。
 都心5区については12年上期には増加に転じるとするものの、過去平均の40%程度の水準にとどまるとしている。


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