三鬼商事(株)は、オフィスリポートSENDAI特別号を発表した。
仙台ビジネス地区のオフィスビル(延床面積300坪以上)の平均空室率は16.05%と、前月比0.37ポイント改善した。依然平均空室率の低下が続いており、震災前の2月末時点と比較すると、3.95ポイントもの改善となっている。仙台ビジネス地区全体では、震災以降の6ヵ月で空室面積が約1万8,000坪減少しており、空室率16%台は24ヵ月ぶりのこと。
同エリアでは、震災の影響により、現在までに4棟のビルの取り壊しが決定。改修が必要なビルの棟数は不明なものの、工事は順調に進んでおり、再募集などの動きも出始めているという。
郊外から市内中心部への移転のほか、比較的築年数の浅いビルや耐震性の高いビルへの借換え需要が多くみられたことや、被災復興に携わる企業の分室・出張所の開設に伴うオフィス需要により空室在庫の解消が急速に進んだこと、新規供給は来年1月に竣工予定のビル1棟となっていることから、今後も仙台ビジネス地区のオフィスビル市場の規模には大きな変動はみられない、と予測している。