(財)森記念財団 都市戦略研究所(所長:竹中平蔵氏)は20日、都市総合ランキング「Global Power City Index-2011」(GPCI)を発表した。世界の主要35都市を選定し、都市の力を表す、「経済」、「研究・開発」、「交流・文化」、「居住」、「環境」、「交通・アクセス」の6分野と、現代の都市活動を牽引する「経営者」、「研究者」、「アーティスト」、「観光客」のグローバルアクターに都市の「生活者」を加えた5つの視点にもとづき総合力を評価したもの。
11年の分野別ランキングは、1位がニューヨーク、2位がロンドン、3位がパリ、東京は4位だった。08年の同ランキングの発表開始以来、4年連続で同様の結果となった。4位の東京と5位のシンガポールの差は大きいものの、その差は昨年の56.1ポイントから49.0ポイントと縮小しており、シンガポールがスコアを伸ばし続ければ7年で追いつかれる計算となる。
分野別では、東京がいずれの分野でも唯一1ケタの順位を獲得、バランスのとれた総合力を発揮しているが、ぬきんでた強みが発揮できないことから、4位にとどまっているのが現状。アクター別では、東京は「経営者」の視点からの評価が8位と低かったため、上海と北京に抜かれている。
また、東京の強み弱みを指標グループ別にみると、経済研究開発分野に加え、「エコロジー」、「都市生活機能」、「買い物と食事」などで大きな強みを発揮。一方、「法規制・リスク」、「宿泊環境」、「住居コスト」、「自然環境」などが弱みとなっていた。