三幸エステート(株)は27日、(株)ニッセイ基礎研究所と共同開発した成約賃料に基づく東京都心3区オフィスマーケットの規模別指標、「オフィスレント・インデックス」の2011年第3四半期(7~9月)版を発表した。
1994年第1四半期を100とした当期の都心3区賃料指数は、3区全体が75(前期比1ポイントアップ)、大規模ビル74(同4ポイントアップ)、大型ビル76(同3ポイントアップ)、中型以下76(同変動なし)。大型ビルが2四半期連続のプラスとなったほか、大規模ビルも15四半期ぶりのプラスに。同社は、すべてのビル規模で賃料上昇・変動なしを記録するのは07年第3四半期以来であり、大型ビルに加え、大規模ビルの賃料大幅改善を記録したことで、「東京都心3区のオフィス市況は、3年以上にわたる下降局面を脱し、回復軌道に乗る可能性が高まった」としている。
また、賃料の対前年変動率は、3区全体で▲4.7%(同3ポイントアップ)。大規模ビルで▲8.6%(同6.5ポイントアップ)、大型ビル▲3.3%(同4.8ポイントアップ)、中型以下▲4.0%(同1.2ポイントアップ)といずれもマイナスではあるものの、下落幅は大きく縮小。市況回復の動きはマーケット全体に広まりつつある。