(株)矢野経済研究所は2日、ビル管理市場に関する調査結果を発表した。
同調査は、2011年6~9月にビル管理業者を対象としたアンケートを実施、同社が市場規模を予測・分析したもの。
10年度のビル管理市場規模は3兆6,005億円(前年度比4.7%増)。10年度前半はほぼ底ばい、後半に入り東日本大震災発生まではやや底打ち感、回復の兆しが出ていた。
同社では、市場のパイが減退するなか、価格競争が激化、価格競争力のアップを図る必要に迫られていると同時に、企業の新たな成長を見い出すために、事業領域の拡大を図る動きが活発になりつつある、としている。
11年度の市場規模については、3兆6,781億円(同2.2%増)と予測。ビル管理業者213社への短期需要見通しに係るアンケート調査結果では、47.9%が横ばい傾向、31.5%がやや減少、もしくは減少傾向と回答。同社では、急激な円高の進行など、国内経済の先行き不透明感はますます強まっており、10年度と同程度で推移すると見通している。