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高層複合施設「渋谷ヒカリエ」、12年4月26日開業/東京急行電鉄、東急百貨店

「渋谷ヒカリエ」外観パース
「ShinQs」内部のイメージパース
「日本最大級のミュージカル劇場『東急シアターオーブ』はウェストサイドストリーを初上演作品として、7月18日にオープンする」などと話す野本社長

 東京急行電鉄(株)と(株)東急百貨店は28日記者発表を行ない、2009年より共同で開発を進めてきた高層複合施設「渋谷ヒカリエ」を4月26日に開業すると発表した。
  
 「渋谷ヒカリエ」は、東急電鉄が推進する「渋谷駅周辺開発事業」のリーディングプロジェクトで、東急東横線など複数路線が利用可能な「渋谷」駅に直結。敷地面積9,640平方メートル、延床面積約14万4,000平方メートル、地上34階地下4階建て。地下3~地上5階の商業施設、11~16階は劇場などの文化施設、17~34階のオフィスからなる。環境への取り組みとして大型商業施設初の「オールLED」を導入するほか、「水冷式ノンフロン冷蔵庫」や、地下3階のエントランスにおいて人の歩行による振動でエネルギーを生む「発電床」を採用し、店内の光の演出に利用する。

 あわせて、同ビル内で東急百貨店が運営する商業施設「ShinQs(シンクス)」の概要を発表。

 「ShinQs」は、『「渋谷(Shibuya)」の街に、「輝き(Shine)」をプラスする、東急百貨店の「新しいお店」』という意を込めた造語で、「Q」は東急百貨店の意味を込めている。ターゲットは自らの価値観でモノ・コトを選択する20歳台後半~40歳台の働く女性で、この世代を、自分らしさや、人や世の中との調和・絆を大切にしたコーディネートを重視する「セルフエディター」と名付け、顧客満足を高めていく。

 フードやビューティー、ファッションなどをすべて「雑貨」としてとらえる「Zakka視点」を取り入れ、売り場を気軽に散策し、モノとの出会いや発見の楽しみを追求してもらう。地下3~地下2階に食料品、地下1~地上1階にビューティーグッズとサービス、2~4階にアパレル、5階にライフスタイル雑貨の各店が出店する。

 記者発表会において、東急電鉄取締役社長・野本弘文氏は「文化やエンターテインメントが生まれる渋谷を“エンターテインメントシティ渋谷”と位置付け、そのポテンシャルを最大限に活かした施設にすることができた。ヒカリエの開業により渋谷がさらに活性化し、日本国内だけでなく、外国からいらっしゃる方々からも“日本で一番訪れたいまち”として認識してもらえるようになれば」などと語った。

 また、東急百貨店取締役社長・二橋千裕氏は「ShinQsを、従来の百貨店より小型で効率的なモデル店舗とすることで、ローコスト&ハイパフォーマンスを実現していきたい。渋谷は東急グループの本丸。これまで築いてきたシステムを活用することで、渋谷一体運営を行なっていき、初年度売上げ目標180億円を達成したい」などと意気込みを話した。


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