(社)東京都宅地建物取引業協会(会長:池田行雄氏)の会員で構成される東京都不動産協同組合は1日、会員向けの物件情報システム「ハトマーク東京不動産(愛称:ハトさん)」を稼働。同日、グランドオープンを記念した式典と祝賀会を開き、国土交通副大臣の松原 仁氏や自由民主党幹事長の石原伸晃氏など多数の来賓が参加した。
同サイトは、同組合が運営する物件情報システム「ハトマークネット」が、会員・ユーザーの使い勝手や反響率などで見劣りするようになってきていることから、(1)反響の取れる消費者ニーズに即した情報の提供、(2)会員が使いやすいシステム、(3)開発・運営維持コストが安価であることなどを目標に、今年3月から開発を進めてきたもの。地域に密着した会員業者が取り扱う「元付け物件」のみを登録対象とし、「国内最大級の元付けネットワークによる信頼できる物件情報サイト」を目指していく。
開発は、企業へのクラウドコンピューティング導入で定評のある(株)セールスフォース・ドットコム(東京都港区、代表取締役社長:宇陀栄次氏)に委託。会員・ユーザーや時代のニーズに合ったサービスを随時ネットワーク上から入手する「クラウド型」で構築。物件登録・検索機能だけでなく、物件顧客管理、帳票出力、マーケティングなどの賃貸物件・顧客管理システムも組み込むほか、会員が簡単に間取り図面を作成できる機能もオプション提供する。また、反響拡大に向けFacebookのファンページを設置。ツイッターも含めたSNSの活用により、ユーザー認知度を高めている。
10月18日から利用受付を開始。スタート時までに689社の会員が参加し、約3,000件の物件情報が公開された。利用料金は、同組合員で月額5,000円。今後は各支部での勧誘活動などを通じ、利用会員の拡大を図る。
祝賀会の冒頭挨拶した都宅協の池田会長は「インターネットが営業ツールとして欠かせない時代となる中で、何とか反響の取れるサイトを作ってほしいという会員の強い要望を受け、元付け業者による正確で新鮮な情報と、検索しやすくモバイルでも使えるサイトを、時代にマッチしたクラウド技術で作り上げることができた。
元付け物件情報をこれだけの規模で掲載するサイトは日本では初めてであり、ことによれば不動産物件情報サイトの勢力図を塗り替えるほどのサイトになるのではと期待している。本日無事スタートできたが、これからが本当の勝負。1万5,500会員の力を結集して、早く正しい情報が入手できる日本一の物件情報サイトへと進化させていきたい」などと語った。