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世界の不動産投資、11年第3四半期は前年同期比で36%増加/JLL

 ジョーンズ ラング ラサール(JLL)は、2011年の第3四半期の不動産投資動向と今後の世界市場の見通しを発表した。

 世界の直接不動産投資額は994億ドル(米ドル、以下同)となり、前年同期比36%の増加となった。また1~9月の累計では2,970億ドルと、同43%の増加となった。

 地域別の第3四半期取引額は、欧州では景気減速やソブリン債務危機に対する懸念の高まりにもかかわらず取引額は堅調に推移。特にイギリスでの取引額が著しく改善したことから、前年同期比38%増の409億ドルに。
 アジア・パシフィック地域では、中国の商業用不動産に対する直接不動産投資が前年の水準を22%上回る約30億ドルに達したほか、アジア最大の市場である東京で大震災からの回復が進んでいることから、前年同期比7%増の213億ドルとなった。

 アメリカ大陸は第2四半期水準を24%下回ったものの、前年同期比56%増の372億ドルであった。

 世界市場の今後の見通しについては、投資家の関心が特定市場の稼働率の高い物件等のコア資産にシフトしていることから、期待されていたセカンダリー市場への関心が薄れていること、ソブリン債務危機や経済成長に対する不安感が強いことなどから、11年通年の取引額については、当初見通しの4,400億ドルを10%ほど下回る可能性がある、と予測している。


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