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横浜プリンスホテル跡地再開発マンション、3月から販売開始/東京建物

「Brillia City横浜磯子」完成予想図。旧ホテルの外観イメージを継承する写真の2棟は、プレミアム住戸として設備仕様などがグレードアップする
敷地と最寄駅との高低差60mを解消するため、建設地を縦に貫くエレベータを4基設置。近隣住民にも開放する。女性や夜間の利用が安心してできるよう、防犯カメラを多数設置するほか、セキュリティゲートを設ける
モデルルーム内部。親子のコミュニケーションが弾むように、リビングにライブラリーを設置するオプションプラン

 東京建物(株)は、東京急行電鉄(株)、オリックス不動産(株)、日本土地建物販売(株)、伊藤忠都市開発(株)と共同で開発する分譲マンション「Brillia City横浜磯子」(横浜市磯子区、総戸数1,230戸)のモデルルームを2月11日にオープン。14日から事前案内、3月中旬から販売を開始すると発表。それに先立って1月12日、モデルルームを報道陣に公開した。

 同計画は、JR京浜東北線・根岸線「磯子」駅徒歩4分の横浜プリンスホテル跡地に、鉄筋コンクリート造地上3~10階・地下1~2階建て全13棟の分譲マンションを建設するもの。建設地は、横浜港やみなとみらい地区・横浜ベイブリッジを一望できる約11haの広大な丘陵地で、ふんだんな緑地や「プリンス坂」と呼ばれた桜の並木道など、恵まれた自然環境を有している。敷地内には、横浜市認定歴史的建造物の「旧東伏見邦英伯爵別邸」(通称「貴賓館」)も保存されている。

 開発に際しては、“紡ぐ”邸宅をコンセプトとし、これら歴史と緑、眺望を活かしながら、先進技術による安全安心の住まいを目指していく。東日本大震災を踏まえ防災対策を大幅に強化しており、年間最大32万kWを発電する太陽光発電システム、風力ソーラーハイブリッド外構照明、備蓄倉庫、防災井戸、非常用発電機などを採用している。

 横浜市への提案型地区計画により、全面地下駐車場採用で空地率を70%まで高めつつ、建物の絶対高さを31mとし、優れた眺望を演出。最寄駅との高低差を克服するべく、丘の上下を結ぶエレベーター4基を設置。近隣住民にも開放する。敷地内には、マンションのほかスーパーマーケット、託児所、大規模公園などを整備し、居住者や地域の利便性向上も図る。まちのシンボルとして保存されている「貴賓館」は、今後商業施設などとして有効活用手段を考えていく。

 住戸は、2LDK~4LDKの全150プラン。専有面積約56~145平方メートル。施工は(株)長谷工コーポレーション。奥行き3mのスカイリビングプランや親子のコミュニケーションを重視したコミュニケーションライブラリープラン、メーターモジュールや引き戸を採用したユニバーサルプランなど、多様なセレクトプランも用意した。また、旧ホテルの外観を継承した2棟はプレミアム住戸となり、設備仕様が高級化、天井高も2,600mm(通常2,400mm)に引き上げられる。

 主力住戸は80平方メートル台の3LDKで、販売予定価格は4,000万~5,000万円台。プレミアム住戸は、同面積帯で7,000万~8,000万円台とする予定。11年10月のホームページオープンから1ヵ月間の反響数は4,000件に達し、同社のマンション反響数最多を記録。現在までに、6,000件の反響を得ている。 

 同日会見した同社住宅事業第二部長の菊池 隆氏は「このマンションは、06年に用地を取得以来、地域住民や市民のみなさんと5年にわたり都市計画のあり方について話し合い、横浜市へ地区計画として提案させていただいた。この提案型地区計画は、過去6件しか採用されていない大変難しく、価値のあるもの。だからこそマンション名にも、過去1物件しかない『シティ』の名を掲げている。ブリリアブランドのノウハウを最大限に活かしたマンションにしていく」などと抱負を語った。


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