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都心3区のオフィス賃料、全指数で低下。回復に向けた動きは一歩後退/三幸エステート調査

 三幸エステート(株)は30日、(株)ニッセイ基礎研究所と共同開発した成約賃料に基づく東京都心3区オフィスマーケットの規模別指標、「オフィスレント・インデックス」の2011年第4四半期(10~12月)版を発表した。

 1994年第1四半期を100とした当期の都心3区賃料指数は、3区全体が73(前期比▲2ポイント)、大規模ビル71(同▲3ポイント)、大型ビル72(同▲4ポイント)、中型以下74(同▲2ポイント)と、全指数で下落。前期は、大規模ビル、大型ビルの賃料上昇で市況好転も期待されたが、市況回復への動きは一歩後退となった。なお、「全体」および「中型以下」は、11年第1四半期に記録した94年統計開始以来の最低値まで低下した。

 また、賃料の対前年変動率は、3区全体で▲4.7%(変動なし)、大規模ビル▲7.3%(同1.3ポイントアップ)、大型ビル▲3.9%(同▲0.6ポイント)、中型以下▲3.8%(同0.2ポイントアップ)。依然として、すべての建物規模で対前年同期比はマイナスを記録しており、市況回復には至っていないとしている。

 なお、都心3区大規模ビルの空室率は、前期比0.2ポイント改善の5.0%。3期連続で改善する一方、前期上昇した賃料は1坪当たり1万5,717円(同▲550円)と再び低下した。


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