ミサワホーム(株)は、4月から全国で販売予定の新商品「MJ Wood(和風タイプ)」のモデルハウスを、総合住宅展示場「ABCハウジング 八王子住宅公園」(東京都八王子市)内にオープンした。
同社は、戸建住宅の約8割を占める木造軸組住宅市場でのシェア獲得を目指して、2009年度より木造軸組住宅商品ブランド耐震木造住宅「MJ Wood」を展開。10年度には、前年度比約3割増となる約1,000棟を受注した。今後も受注拡大が見込めることから、さらなるコストダウンと商品力・販売力を強化するため「MJ Wood」専門の販売会社「ミサワMJホーム」(東京都新宿区、代表取締役社長:横田純夫氏)を設立し、首都圏で営業を開始した。
「MJ Wood」は、間取りの自由度が高いのが特長で、建具、フローリングなどを、他社商品からも含め、顧客が自由に選ぶことができる。八王子展示場のモデルハウスは和風モチーフで、内外装はレトロモダンにまとめた。制震装置や太陽光発電システムなどの先進テクノロジーをはじめ、自然の光や風を生活に取り入れて活用する「微気候デザイン」などを採用。屋根は瓦屋根にし、南側には太陽光パネルを設置。庭には電気自動車充電スタンドも装備している。建物本体工事価格は坪当たり71.2万円(税込)、床面積217.14平方メートル。
1階には、リビングに続く土間空間を設置。外部に設置した格子が夏場の日差しを遮るほか、目隠しの効果も発揮。格子を固定して、窓を開けられるようにするなど、セキュリティに配慮した商品として試案中だという。2階には吹き抜けの空間と部屋の間に襖を設け、冷暖房の効率や通風を調整できるように配慮。また、主寝室と子供部屋を区切る棚は、備付けのハンドルを回転させると、車輪が動き移動できるようになっているなど、ライフスタイルの変化にも対応できるように工夫している。
同社商品開発本部商品開発部企画・デザイン課 参事 チーフデザイナーの山本博朗氏は「ローコスト化を目指し、内装材など自社で部品をつくらず、さまざまなメーカーの部品を組み合わせている。基本価格は坪45万~50万円で、さらに30万~35万円の予算で、セレクトショップのようにお客さまのニーズに合った家づくりができる」と言う。
販売目標は、「MJ Wood」全体で12年度が1,300棟、13年度には中期経営計画で定めた1,500棟を目指し、引き続き、商品ラインナップや営業拠点の拡充などに取り組んで、販売を強化していく。