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東京・世田谷で全87戸の大規模シェアハウスを竣工/日本土地建物

「シェアリーフ千歳烏山」外観。築18年の賃貸マンションをリノベーションしたほか、余剰容積を使い建物を増築(写真手前)した
リノベーション棟(写真右)と増築棟との間を約100平方メートルのオープンテラスと中庭でつなげ、コミュニティの場とした
リノベーション棟は、従前の2LDKを3個室に改装。3人が玄関、水回りを共有する「クラスタータイプ」のシェアハウスとしており、より密度の濃いシェアライフが満喫できる。各個室は6畳大

 日本土地建物(株)は、同社初となる大規模シェアハウス「シェアリーフ千歳烏山」(東京都世田谷区、総戸数87戸)を竣工。13日、報道陣に公開した。

 同物件は、京王線「千歳烏山」駅徒歩23分に立地する築18年・3階建ての賃貸マンションを取得し、リノベーションしたもの。もともとは、戸建住宅開発用地として取得していたが、建物がしっかりしていたことと、「フェイストゥフェイスのコミュニケーションが取りづらい世の中で、シェアハウスという住まいを提供する意義は大きい」(同社都市開発部長・阿部 徹氏)こと、また同社が手掛けてきたコンバージョン事業のノウハウを活かせることから、新事業として立ち上げた。

 リノベーション・シェアハウスのノウハウが豊富な(株)リビタが企画コンサルとして参画。開発にあたっては、既存のマンションをリノベーションするほか、余剰容積を使い、従前の駐車場部分に3階建て建物を増築。両棟を約100平方メートルのオープンテラスと中庭でつなげ、コミュニティの場とした。共用部分については、毎日清掃が入る。

 リノベーション棟は従前の2LDKを、約6畳の個室3室に改装。合計63室を設けた。3人が玄関、トイレ、シャワー、ミニキッチン等の水回りを共用することから、「クラスター」タイプと呼称する。

 一方、増築棟は、1階を全住人共用のリビング、ダイニング、キッチン、ライブラリーとし、2・3階には約6畳の個室「ドミトリー」タイプ24室とした。ドミトリータイプは、フロアごとにトイレ・シャワールームを共有する。いずれの個室にも家具、冷蔵庫、ベッド、デスク、物干しポールなどが付属する。

 全個室は、リビタがマスターリースし、入居者募集を行なう。賃料は、月額4万~5万8,000円で、他に共益費(光熱費、清掃費、ネット接続費込)1万5,000円。1年の定期借家契約で、再契約時に3万円の手数料が掛かる。2011年12月に専用ページを開設。2月から週末にモデルルームをオープンし、13日現在66室の入居者が決まっている。反響の男女比はほぼ1対1。学生は3割、社会人7割。中心は20歳代。クラスタータイプについては、友人3人での入居もあったという。


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