三菱地所(株)は、新たな街ブランド戦略を策定したと発表。2001年に「街ブランド室(現・街ブランド企画部)」を設置し、街ブランド戦略という新しい観点を先駆けて取り入れ、丸の内全体の付加価値を高めてきたが、10年間の取り組みの成果や国内外の経済環境の変化などを踏まえ、再策定したもの。
01年の策定では「世界で最もインタラクション(個人や企業が相互に影響し合い、互いの価値を総合的に高めていくこと)が活発な街」と定め、さまざまな取り組みを実施してきた。新たな戦略では、基本的な考え方は踏襲しつつ、激化するアジアの都市間競争や、丸の内の最大の強みである企業集積を踏まえ、改めて街の「ビジネスセンター機能のさらなる充実」と「グローバル化対応」に重点的に取り組むことで、グローバル企業のアジアヘッドクォーター拠点として世界から選ばれる街を目指していく。
ターゲットとなる国内外の知的生産性に優れた高付加価値企業を丸の内に戦略的に誘致し、企業集積密度の高い丸の内ならではのフェイストゥフェイスの事業機会を提供することで、インタラクションを誘発させる。また、高い付加価値を生み出す源泉となるワーカーに対しては、オンオフ問わずあらゆる角度から質の高いライフサポートを行なっていく。
今後については、大手町ファイナンシャルシティ(12年9月竣工予定)内に金融教育・交流センター(仮称)を整備し、人材育成拠点として、実践型教育プログラムを展開する。また、英語対応可能な聖路加国際病院の分院「聖路加メディローカス」も誘致し、近隣就業者等に高品質のプライマリ・ケアと予防医療を提供する予定。