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都心5区の大規模オフィスビル、既存ビルの空室床大幅増で空室率再び上昇/三幸エステート調査

 三幸エステート(株)は9日、3月の大規模オフィスビル(基準階貸室面積200坪以上)マーケットデータを発表した。

 当期の東京都心5区のビル空室率は6.22%(前月比0.22ポイントアップ)。現空面積は30万3,256坪(同1万2,666坪増)と再び増加。大規模ビルの竣工は低水準だったものの、既存ビルのまとまった空室床が発生し、空室率を押し上げた。1坪当たりの募集賃料は2万285円(同375円増)と、2ヵ月連続の上昇で2万円台となったものの、市況改善への動きは限定的としている。

 全国の6大都市別の空室率は、東京23区6.9%(同0.2ポイントアップ)、札幌市7.4%(同0.3ポイントアップ)、仙台市16.3%(同1.4ポイントアップ)、名古屋市8.8%(同0.1ポイントアップ)、大阪市9.1%(同▲0.2ポイント)、福岡市10.6%(同0.2ポイントアップ)と大阪を除き全面アップとなった。

 同社は、東京都心5区の大規模オフィスビル市況について「受給バランスはこう着状態で、今後は募集床を抱えて竣工する新築ビルからの空室と、新築ビルへの移転による二次空室の増加が予想される」と分析している。


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