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建物を利用しながら液状化対策工事ができる新工法開発/竹中工務店

複数のエリアに分け、順番に地中に地盤改良壁を構築
改良土柱の構築法

 (株)竹中工務店は23日、建物利用者が通常業務を行ないながら液状化対策工事が可能な「コンパクト・ジオラティス工法」を開発、江東区役所本庁舎(江東区)において初適用したと発表した。建物で業務を行ないながら、格子状地盤改良による液状化対策工事を実施するのは業界で初めて。

 同工法は、液状化対策技術「TOFT工法(R)」のノウハウを活かしたもの。通常の「TOFT工法」を用いた場合、約30mの大型掘削機で地面を掘り進める必要があったが、同技術では高さ2m程度の小型掘削機を使用することで、建物に影響を与えることなく掘削を進めることが可能となったという。

 駐車場やピロティーとなっている建物1階の床上部分から軟弱な砂層にセメントを混ぜ入れ、長さ9mの円柱状の改良土柱を構築。建物の外周と事前に検証した最適な位置に、俯瞰で見た場合格子状になるよう柱を連続して配置させていく。

 なお、江東区役所本庁舎の工事は、2013年3月末終了の予定。


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