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長期優良住宅、低価格戸建住宅を拡大。14年度売上高2,600億円へ/すてきナイスG

 すてきナイスグループ(株)代表取締役社長の日暮 清氏は23日会見し、2012年3月期決算説明と12年度からスタートしたグループ中期経営計画「FENICE(フェニーチェ)」等について語った。

 当期(11年4月1日~12年3月31日)の連結売上高は2,416億7,200万円(前期比1.0%増)、営業利益33億5,100万円(同8.6%増)、経常利益23億3,900万円(同29.8%増)、当期純利益10億6,000万円(同232.8%増)。主力の住宅資材事業では、東日本大震災の復興需要などで、売上高1,652億5,800万円(同1.4%増)、営業利益20億6,900万円(同50.6%増)を計上。不動産事業は、地方マンションの引渡戸数は増加したものの、首都圏マンションの引渡戸数が減少。低価格・高耐久の戸建住宅「パワーホーム」の拡販があったが、売上高は676億1,300万円(同0.3%増)にとどまり、リーマンショック前の仕入れた物件の利益率が低かったことから営業利益も26億2,900万円(同▲17.1%)となった。

 一方、中期経営計画では、「向こう3年間の新設住宅着工は85万戸前後となるだろう。消費税増税、世帯数の減少もあり、国内の新築住宅市場に依存しない体制づくりが必要となる」(日暮氏)との観点から、エコ・エネルギー関連商材の拡販、仲介・リフォーム市場への注力、海外での住宅事業の検証などを行なう。パナソニックグループと組み、HEMS、太陽光発電システムの販売を、全営業所で開始。新築・中古・リフォーム・賃貸とあらゆるユーザーニーズに応えるワンストップソリューション型のサービス拠点「ナイス住まいの情報館」の展開を推進する。

 主力の住宅資材事業では取引先となる工務店と一体となって長期優良住宅の供給を加速。「国土交通省の地域型住宅ブランド化の補助事業など追い風もある」(同氏)。また、高齢者住宅や商業施設など、非住宅系の木造建築物のシェアアップも図る。
 不動産事業では、強耐震・免震マンションと、「パワーホーム」の供給による安全安心・高品質のナイスブランドを確立していく。さらに、震災被災地での復興住宅「フィニーチェホーム」の販売体制を確立。普及活動を本格化する。「被災地は住宅を建てたくても、まだ建てられない状態。本格復興にはまだ5~10年かかる。今年度が復興元年」(同氏)。

 これらにより、計画最終年の14年度売上高2,600億円、営業利益37億円、経常利益26億円、当期純利益14億円を目指す。

 なお、次期の業績予想は、連結売上高2,420億円、営業利益34億円、経常利益24億円、当期純利益11億円。


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