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建築・不動産業の新たな展望考えるシンポジウムを開催/HEAD研究会

シンポジウムの様子
「“リノベーション”が建築業における新たな産業を生み出す」と語るリノベーションTF(タスクフォース)委員長の大島芳彦氏

 一般社団法人HEAD研究会は23日、3331Arts Chiyoda(東京都千代田区)で第2回シンポジウム「HEAD・VISION・QUEST-21世紀の新たな産業を切り開く-」を開催した。

 同研究会は、建築に係る多様な専門家と次代を担う学生が、今後の建築・不動産業の在り方を探究し、新たな産業の展望とネットワークを創出する目的で発足、2011年10月に一般社団法人化したもの。「国際化」「建材部品」「情報プラットフォーム」「リノベーション」「ビルダー」「不動産マネジメント」「制度改革」「フロンティア」の8つのTF(タスクフォース)で構成。

 開会挨拶で同研究会代表理事の松村秀一東京大学教授は、「建設着工戸数の減少など建築・建材・不動産業が転換期を迎える中、業界が持つ潜在能力を活かし、新たな産業創造のための議論を行なう場をつくっていきたい」などと抱負を話した。

 シンポジウムでは、8つのTFについて各委員長が概要と活動内容を報告。リノベーション分野では、委員長の(株)ブルースタジオ専務取締役・大島芳彦氏が、北九州で行政・学生などと連携し公団住宅の再生を検討した“リノベーションスクール”の活動など、リノベーションの調査・研究事例を紹介。「“リノベーション”が建築業における新たな産業を生み出す」(同氏)などと語ったほか、不動産マネジメント分野では、委員長の(株)市萬代表取締役・西島 昭氏が“不動産マネジメント”を学べる大学や情報発信する団体が極めて少ないのが問題であることを指摘した。

 また、パネルディスカッションでは、建設投資額および人口の減少傾向を踏まえ、それぞれのTFが他のTFと連携しつつ、業種や立場の壁を越えて建築・不動産業の環境変化に対応していくことが必要、などの議論が交わされた。


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