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次世代スマートハウスのモデル棟で実証実験を開始/アサカワホーム

モデル棟「河口湖ゼロエネハウス」外観
「厳しい自然環境にモデル棟を建設した」と話す(株)アサカワホーム代表取締役の細渕弘之氏

 (株)アサカワホームは20日、国内の大手建材メーカー等10社と協働で次世代のスマートハウスを建設・検証する「河口湖ゼロエネルギープロジェクト」を発表した。

 同プロジェクトは、協力会社の最新鋭システムを採用し、自給自足・ゼロエネルギーの次世代スマートハウスを目指すもの。山梨県富士河口湖町にモデル棟「河口湖ゼロエネハウス」を建設。建物は、木造軸組工法地上2階建て、延床面積132.49平方メートル。太陽光発電、エコキュート、蓄電池、電気自動車EVコンセント、ケータイホームシステム、HEMS、二重サッシ、全館冷暖房システム「大風量少温度差空調システム」などを採用する。

 Q値(熱損失係数)0.91、C値(相当隙間面積)0.61という国内トップクラスの断熱性と気密性を実現。エアコン1台で建物全体の室温を制御する「全館冷暖房システム」が成り立ち、わずかな温度設定で室内を適温に保つことを可能とした。また、ダイキン工業が業務用で展開している、湿度調整することで快適な室内環境をつくる水配管レス調湿外気処理機「DESICA(デシカ)」の技術を搭載した家庭用版の試験機も導入する。

 21日より(独)建築研究所理事長の坂本雄三氏の協力のもと、本格的な実証実験を開始。体験宿泊ができるスマートハウスとして、タレントの清水国明氏が社長を務める(株)ワークショップリゾートに運営を委託する。実験結果を反映させた普及版モデルを、年内より受注販売する予定。

 20日会見した同社代表取締役の細渕弘之氏は「東日本大震災以降、エネルギーの自給が緊急課題となっている。山梨県富士河口湖町は、冬はマイナス15度まで冷え込む寒暖差が激しい地域。実証実験により基本性能の向上に努め、創エネ、省エネ、蓄エネをコンセプトにした住宅をリーズナブルな単価で提供していきたい」などと述べた。


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