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環境と防災切り口に、首都圏全マンションを「スマート化」/三井不動産レジデンシャル

首都圏すべてのマンションに太陽光発電設備、エネルギーの見える化、非常用蓄電池を標準化する
「スマートビジョン」のモデルプロジェクトとして、9月から発売する「パークタワー東雲」完成予想図

 三井不動産レジデンシャル(株)は12日、分譲マンション事業における「スマートビジョン」を策定。7月から設計を開始する首都圏すべての物件に導入していくと発表した。

 「スマートビジョン」は、サスティナブルな住まいと暮らしの実現を目標に、建物や設備を、コミュニティ活動で活用・活性化するための同社独自の仕組み。環境負荷を軽減する「環境共創プログラム」と、「複層防災プログラム」からなる。

 「環境共創プログラム」は、(1)創エネ・蓄エネ・省エネなどに関する施策であるエネルギーデザイン(太陽光発電、エネルギーの見える化、LED照明、非常用蓄電池等の標準化。HEMS、一括受電などの採用)、(2)移動手段を多様化し、移動に係るエネルギーを提言する「モビリティデザイン」(EV充電器の標準化。V2Hシステム、EVカーシェアリングなどの採用)、(3)自然エネルギーを活用して快適な暮らしを実現する「パッシブデザイン」(エコガラス、打ち水ブロックなどの標準化。屋上・壁面緑化、雨水再利用などの採用)、(4)コミュニティ形成促進や、環境意識の向上で、(1)~(3)の施策を活性化する「コミュニティデザイン」(環境コミュニティサイトや各種イベントの提案)で構成。

 また、複層防災プログラム「モシモニ」は、免震構造・長周期地震動対策の標準化などの建物対策、非常用発電機の備蓄燃料増加、非常用蓄電池、非常用水貯留槽、防災倉庫などライフラインや共助活動を維持・サポートする設備を標準化した上で、震災対策啓蒙本の配布や防災イベントの開催など居住者の防災意識向上をサポートする施策を展開していく。

 同社は、この「スマートビジョン」を全面的に採用したモデルプロジェクト「パークタワー東雲」(東京都江東区、総戸数585戸)を、9月から発売する予定。


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