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国内初、3電池搭載のスマートハウスで居住実験。年間でCO2排出量103%減を達成/積水ハウス他

 大阪ガス(株)と積水ハウス(株)は2日、共同で2011年2月より実施している「スマートエネルギーハウス」の居住実験において、3電池(燃料電池・太陽電池・蓄電池)の最適制御の導入により、通年(同年7月1日~12年6月30日)で▲88%の節電効果、▲103%のCO2排出量削減効果、▲31万円の光熱費削減効果が得られることを実証したと発表した。3電池を備えた実験住宅で実際に1年以上居住し、効果検証を行なったのは国内初。

 「スマートエネルギーハウス」とは、天然ガスを利用して発電し、同時に発生する熱も有効利用できる家庭用コージェネレーションシステムと太陽電池を組み合わせた「ダブル発電」に、さらに蓄電池を組み合わせ、情報技術を駆使して、電気と熱を賢く(スマートに)「創る・貯める・使う」ことにより、快適で環境にやさしい暮らしとエネルギーの安定供給を両立させる住宅のこと。

 今回の居住実験においては、燃料電池のさらなる高効率な利用を可能とする独自の蓄電池の制御方法を導入し、居住者の快適性を損なわずに省エネ効果や節電効果を最大化するための検証を実施。その結果、3電池を導入しない場合と比較し、年間を通じて、購入電力を4,830kWhから584kWhへと約88%削減したことに加え、CO2排出量については4,770kg-CO2から-137kg-CO2へと約103%の削減を実現した。また、経済性(ランニングコスト)についても、電気代とガス代を合わせた光熱費については約21万円の支出から約10万円の収入へと約31万円の削減を達成した。

 さらに、快適な住空間の創造を目的とし、「夏期における屋外からの涼風の利用促進」や「冬期の日射利用促進」のため、通風ファンや電動シャッター・カーテンの制御を行ない、導入効果を検証。その結果、夏期におけるナイトパージによる室温低下や、冬期における日射の積極的な利用による床・窓面の温度上昇など、居住者の快適性向上につながる効果を確認できたとしている。


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