旭化成ホームズ(株)は11日より、親世帯と子世帯に加え、単身の兄弟姉妹もともに暮らす、二世帯住宅の新商品へーベルハウス「2.5世帯住宅」を発売する。
晩婚化・非婚化・離婚率の上昇などから近年、60代世帯主の家族で「親と単身の子」で暮らす世帯が増加している。こうした背景から同社では、親世帯、子世帯、単身の兄弟姉妹で暮らす家族の住まい方を新たに「2.5世帯同居」と命名、商品化したもの。
同商品では、同居の兄弟姉妹が食事、入浴以外の日常生活を自立してコンパクトに行なえるよう考えられた部屋「充実マイルーム」を設置。洗面化粧台と、自分の衣服をすべて収納できるウォークインクロゼットが設けられ、ベッドコーナーがパーソナルリビングから見えないよう分離するなど、居心地の良い空間を提案。
家族の交流空間としては全員で食事ができる「ビッグテーブル」を置くダイニング空間、情報共有や共通の趣味など世代を超えたコミュニケーションを図る「シェアライブラリー」など、分離した日常生活空間の中に交流空間を提案している。
なお、「充実マイルーム」を兄弟姉妹の独立後には家族の変化に合わせて転用できるよう、両世帯からアクセスできる設計「どっちもゾーニング」にするなど、将来の対応力を高め、世代を超えて済み継いでいける工夫をしている。
3日に開催された記者発表の挨拶で、同社取締役兼副社長執行役員住宅事業統括マーケティング本部長の池田英輔氏は「自社で供給した二世帯住宅を調査したところ、20%程が親世帯に単身の子供が同居していることが分かった。60代世帯+子供+若夫婦がともに暮らす住宅の需要は高く、今後2.5世帯住宅の市場は大きくなっていくだろう」などと述べた。
構造は、重量鉄骨システムラーメン構造またはハイパーフレーム構造。販売地域は、関東、東海、関西、山陽の一部、九州北部。価格はプロトタイプ(延床面積199.68平方メートル)で坪単価75万円。販売目標は年間400棟としている。