三井不動産レジデンシャル(株)と(株)東芝は9日、経済産業省の「平成24年度次世代エネルギー・社会システム実証事業」において、建売分譲戸建「ファインコート大倉山マスターズビル」(横浜市港北区、総戸数33戸)が、戸建住宅における「ホームエネルギーマネジメントシステム(HEMS)」の実証対象として採択されたと発表した。
「次世代エネルギー・社会システム実証事業」とは、経済産業省が2010年度より実施している、電力使用の効率化や地域の交通システム、市民のライフスタイルの変革などを複合的に組み合わせ、地域単位で次世代エネルギー・社会システム、スマートコミュニティの構築へ向けた実証を行なう事業。
今回のHEMSの実証は、実証事業の一つとして経済産業省から選定された、横浜市と民間企業が連携してスマートコミュニティの実現を目指す「横浜スマートシティプロジェクト(YSCP)」における戸建住宅向けHEMSの実証として行なわれる。
「ファインコート大倉山マスターズヒル」は、東急東横線「大倉山」駅徒歩11分、東急東横線・JR横浜線「菊名」駅徒歩13分に立地。ツーバイフォー工法の木造2階建てで、間取りは4LDK。敷地面積100.04~115.32平方メートル、延床面積91.91~117.17平方メートル。販売は12年10月の予定。
従前の地形を生かし、採光に優れた南ひな壇のまち並みを構築。家庭用燃料電池「エネファーム」を全戸に標準装備。1部にはファインコートシリーズ初となる太陽光パネルも設置した(その他の住戸も先行配管を行なっておりオプション対応可能)。省エネルギー等級4相当の断熱性能に加え、Low-eガラス、保温浴槽、LED門灯に人感センサー機能付き照明等さまざまな省エネ設備を装備する。
実証計画では、HEMSにより家庭内エネルギーの最適な管理を図るほか、東芝が開発する地域全体のEMS(CMS:地域の需要に合わせエネルギー利用を統合的に運用・管理するシステム)とHEMSとを連携させることで、地域全体のエネルギー利用の最適化も目指す。具体的には全住戸内に電力使用量等の状況をリアルタイムで確認できるエネルギー表示機やエアコン(各戸3台予定)をイニシャルで設置し、CEMSから発信される省エネへの協力依頼を応じて自動制御することで、地域全体のエネルギー消費の削減を図る。実証期間は、入居開始(12年12月予定)から14年度までの予定。