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最後の同潤会アパート「上野下」建て替えへ。地所レジが参画

「同潤会上野下アパート」現在の様子

 現存する最後の「同潤会アパート」である「上野下アパート」(東京都台東区、総戸数71戸)のマンション建替組合が、9日台東区から設立認可を受けた。同建替事業は、三菱地所レジデンス(株)が事業参画しており、今後も参加組合員として同事業を推進していく。

 「上野下アパート」は、関東大震災の復興事業として進められた「同潤会アパート」として現存する最後の物件で、地上4階建て、1929年竣工。老朽化と設備の旧式化、地域防災の改善の観点などから建て替えが継続的に要望されてきた。三菱地所レジデンスは、2011年10月事業協力者に認定され、計画の具体化、区分所有者の合意形成を行ない、12年4月に建て替え決議が成立していた。

 建て替え後の建物は、地上14階地下1階建て、総戸数128戸、店舗4区画。これまでなかったエレベーターも2基設置する。制震構造を導入。敷地東側に歩道状空地を設けるほか、防災備蓄倉庫や生活水確保のための井戸、炊き出し用かまどベンチなど居住者と地域の防災性を高める。また、高圧一括受電と太陽光発電システムを組み合わせた「ソレッコ」も採用する。

 13年5月に解体工事に着手。15年3月に竣工予定。


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