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商業施設、分譲住宅等の好調により増収増益/三井不動産13年3月期第2四半期決算

 三井不動産(株)は1日、2013年3月期第2四半期決算を発表した。
 
 当期(12年4月1日~9月30日)の連結売上高は6,157億900万円(前年同期比7.4%増)、営業利益611億8,100万円(同30.1%増)、経常利益470億9,100万円(同31.1%増)、当期純利益は268億7,800万円(同61.8%増)となった。
 なお、前期よりSPC連結に関する会計基準の変更を早期適用し、同社が出資するSPC26社を連結対象としている。

 セグメント別にみると、「賃貸」では、当期に稼働した「三井アウトレットパーク木更津」や「ダイバーシティ東京」、また前期に竣工した「名古屋三井ビルディング新館」や「三井アウトレットパーク倉敷」等の通期稼働による収益が寄与。さらに「東京ミッドタウン」などを保有するSPCを連結したことによりセグメント全体での売上高は2,181億5,100万円(同104億7,600万円増)、営業利益は546億8,100万円(同55億6,900万円増)と、増収増益を達成した。
 うち、オフィスについては売上高1,424億6,100万円(同2,000万円増)を計上。東京都心部のオフィス賃貸市況は回復傾向がみられるとし、同社の空室率も5.0%(6月末時点:5.3%)と改善した。

 「分譲」では、個人向け住宅分譲の計上戸数の増加や利益率の改善等により、売上高は1,242億1,700万円(同274億8,000万円増)、営業利益は67億6,500万円(同75億5,500万円増)と、増収増益。当期末の完成在庫は466戸(同62戸増)と若干増加したものの、マンション分譲は引き続き堅調な販売状況が継続しており、契約進捗率は76%となった。

 「マネジメント」では、リパーク事業における管理台数の増加や商業施設の受託件数が増加などより、プロパティマネジメントにおいて増収増益となったほか、仲介・アセットマネジメント等においてもリハウス事業における仲介件数の増加により増収増益を達成。セグメント全体では売上高1,434億6,900万円(同64億4,300万円増)、営業利益178億5,700万円(同33億200万円増)を計上した。
 ちなみにこのうち、仲介事業を行なう三井不動産リアルティ(株)の実績は1万8,620件・5,831億8,100万円(同1,231件増、403億6,300万円増)。住宅分譲事業を行なう三井不動産レジデンシャル(株)の販売受託実績は719件・317億8,300万円(同228件増、108億5,100万円増)となった。

 同日開催した決算説明会において、同社経理部長の弘中 聡氏は「パークホームズ等を中心にリーマンショック前に仕入れた物件の粗利益率が改善してきている。2014年度に計上する物件の仕入れは終わっているので、さらに市況が改善していくことに期待している」等と話した。 

 通期については、売上高1兆4,600億円、営業利益1,350億円、経常利益1,090億円、当期純利益550億円を見込んでいる。


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