(株)リビタはこのほど、築25年の木造賃貸アパートを1棟リノベーションした「キクラス元住吉」(川崎市中原区、総戸数12戸)を、マスコミ等向けに公開した。管理会社(株)市萬(東京都世田谷区、代表取締役 西島 昭氏)より依頼を受け、リノベーションの企画・事業推進を担当した。なお、リビタでは木造賃貸アパートのリノベーションは初。
同物件は、JR南武線「平間」駅徒歩12分、東急東横線「元住吉」駅徒歩13分に位置する木造2階建て。“「木」と「暮らす」住まい”をコンセプトに、同物件名を新たに命名したほか、改装にも木を多く取り入れた。外構やベランダの柵には不揃いな幅の木板を5色用いて展開。居室内も無垢材のフローリングのほか、キッチンや洗面台の天板にも木を用いるなど、温かみのある空間を意識した。
住戸タイプは「土間プラン」(2戸)、「天井開放プラン」(2戸)、「キッチン対面プラン」(8戸)の3パターンを用意。「土間プラン」はキッチン前の床を一段下げ、土間とすることで、自転車メンテナンスや創作活動などができる場に。「天井開放プラン」はLDK部分の天井を抜き、梁を出して塗装することで、最高約4.2mの天井高を持つ解放感のある空間にした。「キッチン対面プラン」は、元の間取り(2DK)を生かしつつ、対面キッチンから一部屋をつなげて1LDKに仕上げ、オーソドックスで使いやすい間取りに仕上げた。
なお、リノベーション前に実施した建物検査結果を受けて、大規模修繕も実施済み。排水管高圧洗浄、バルコニー防水、下地補修などのほか、断熱・遮音性能も向上させている。総工事費用は約3,000万円。
専有面積は36.40平方メートル。賃料は9万3,000~10万3,000円(共益費込み、従前は8万~8万5,000円)。9月から募集を開始しており、現時点で8戸が契約もしくは入居済み。なお、入居者の多くは夫婦二人世帯だという。
同社は、これまで鉄筋コンクリート造の大規模建物などを主流にリノベーションしてきたが、今後は木造賃貸アパートのほか、戸建住宅などのリノベーションも積極的に取り組んでいく方針。