(独)建築研究所は30日、第8回目となる専門紙記者との懇談会を開催。最近の取り組みについて報告した。
同研究所では、縮小20層(縮尺4分の1、高さ15m)鉄筋コンクリート造建物の震動実験を8月に実施。これにより、鉄筋コンクリート造超高層建築物の長周期地震動を受けた際の変形、損傷等を把握できたとし、今後、設計や審査用の技術資料を取りまとめていくとした。
また、同研究所のホームページで公開中の「wallstat」の機能を拡張したと発表。「wallstat」は、木造住宅の建物全体の地震時の損傷状況や倒壊過程をシミュレートする数値解析プログラム。これまで、枠組み構法の解析が中心だったが、機能拡張により建物の自由度の高いモデル化が可能となった。同プログラムを活用することで、巨大地震動が生じたときの木造住宅の倒壊可能性のシミュレーションなどができるようになった。2010年12月の公開から現在(12年11月1日)までのダウンロード数は1,812回、動画ギャラリーの再生回数は3,984回。