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“住”に特化した成長戦略で高利益体質を目指す/積水ハウス

「成長を実現するためには人材の教育が重要。専任制を進めて営業のプロを育成している」などと語る同社代表取締役社長 兼 COOの阿部俊則氏

 積水ハウス(株)は7日、ANAインターコンチネンタルホテル東京(東京都港区)で「2012年度 中期経営計画」の記者説明会を開催した。

 経営方針に関しては、「“住”に特化した成長戦略」を軸に8つの事業セグメントを「請負型ビジネス」「ストック型ビジネス」「開発型ビジネス」の3つにまとめ、これらをコア事業として高利益体質を追及。計画最終年度(2015年1月期)の売上高1兆9,000億円(12年1月期比24.1%増)、営業利益1,340億円(同89.0%増)、当期純利益820億円(同183.1%増)の達成を目指す。

 「請負型ビジネス」では、戸建住宅・賃貸住宅のいずれも中高級路線を堅持。ブランドビジョンの「SLOW&SMART」に基づき、同社の技術力で住宅の快適性や環境への配慮、安心・安全を提供し、良質な住宅供給を通じて成長を図る。

 「ストック型ビジネス」では、これまでに供給してきた良質なストックを強みに、リフォーム事業の成長、賃貸住宅経営をサポートするフィー事業の拡大を強化する。特に「サービス付き高齢者住宅」は、積和不動産がマスターリースのノウハウを活かして管理を行ない、運営面では介護事業者や医療機関と連携するなど、普及促進に向けて積極的に展開する。

 「開発型ビジネス」では現在、全国7ヵ所で分譲し、さらに4ヵ所で計画中のスマートタウンを積極的に推進し、防犯やエナジーフリー、地域のコミュ二ティ再生を目指す。また、海外の住宅供給において、国内でのマンション分譲事業や都市再開発事業などのノウハウを活かすための投資を実施する。

 同日説明にあたった同社代表取締役社長 兼 COOの阿部俊則氏は、「それぞれのセグメントごとに目標を決め、『SLOW&SMART』の特色を出しながら、各部門の強みをいかし、次の成長に向け量の拡大を図っていく」などと述べた。


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