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産学連携で共同研究。「こども室」の重要性をアピール/イケア・ジャパン

パネルディスカッションの様子

 スウェーデンのホームファニッシングカンパニーイケアの日本法人イケア・ジャパン(株)は10日、2010年9月から東京電機大学、日本大学理工学部、芝浦工業大学と産学連携で進めてきた共同研究「こども室プロジェクト」の報告会を開催した。

 同プロジェクトは、子どもたち自身が落ち着けるこども室・こどものための空間の有り方について、各大学の研究室の特性を活かした分野から行なっているもの。

 報告会では、日本大学理工学部建築学科教授の本杉省三氏が、「住まいにおける子ども室の位置付けと子ども室のイメージに関する研究」をテーマに、明治時代の住宅から現在の住宅における子ども室の変遷から、子ども室に対する考え方の変化について講演。芝浦工業大学工学部建築・土木学群建築工学科准教授の清水郁郎氏は、「居住空間とモノから見る『子ども』の現在的様態―『子ども』をめぐる空間と物質文化に関する研究」をテーマに、現在の子ども室のあり方について、東京電機大学理工学部理工学科情報システムデザイン学系教授の勝又洋子氏は「空間演出デザインの子ども室における応用」をテーマに、大人の考えるこども室と子どもの望むこども室について発表を行なった。いずれの発表からも、子どもが日常的に活動するのはリビングで、子ども室はほとんど機能していないと指摘された。

 第二部では、研究発表を行なった3名とイケア・ジャパン(株)インテリアデザイナーの竹川倫恵子氏による「子ども達にとっての快適な空間作り」をテーマにしたパネルディスカッションを実施。スウェーデンの子ども室の紹介や各研究報告を基に、それぞれの立場から住まいにおける子ども室のあり方などについて議論した。


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