(株)リロ・ホールディングは、M&Aを活用し、全国の地場賃貸管理会社の後継者問題を解消する「共存共栄型事業承継」を、全国で展開していく。
同社は、2010年、東京・城南エリア等を地盤とする賃貸管理会社・(株)東都(東京都狛江市、代表取締役社長:黒崎 修氏)をグループ会社化。従前の経営陣・従業員はそのままに経営支援を行なった結果、2年間で経常利益を4憶円から8億円に倍増させた実績を持つ。「この実績が話題となり、世代交代がうまくいかない賃貸管理会社のオーナーから、傘下に入りたいという問い合わせが増えていた」((株)リロケーション・ジャパン代表取締役:岩尾英志氏)ことから、同社、賃貸管理会社、管理物件のテナントすべてがウィンウィンの関係となるビジネスモデルとして、全国展開することにしたもの。
リログループは、全国520社の賃貸管理会社と社宅の斡旋ネットワークがあるため、グループ会社化の対象は、直接競合にならない大都市圏中心に選定していく。M&A後も既存経営陣は続投させるほか、リログループとの人事交流により、従業員の活躍の場を他エリアや海外などへ広げていく。
各種リロケーションサービスや福利厚生アウトソーシング、1万社の法人顧客の送客など、リログループの経営資源を活用し、経営の効率化、ユーザー・物件オーナーサービスの向上、法人のCRE活用提案など新たな収益源の確保などで支援。同社も、地場で実績のある賃貸管理会社を傘下に収めることで、リロケーション物件の幅を広げることができる。
同社は、同事業に向こう5年間で200億円を投資。「全国7ブロック(北海道、東北、関東、中部、関西、中国四国、九州)で20~30社をM&Aしていく」(岩尾氏)方針。社宅管理戸数も、10年後をめどに40万戸を目指す。