シービーアールイー(株)(CBRE)は12日、世界主要都市の優良物流施設賃料ランキング(2012年第4四半期調査)を発表した。
都市別の優良物流施設賃料ランキングのトップは東京圏で、1平方メートル当たりの年額は21.33米ドル(日本円で月額154円)。東京はネット通販業者と3PL事業者の需要が旺盛であったことが寄与した。また、当期においては既存のテナントの再契約時に賃料の値上げに成功したこともあり、賃料の上げ幅も1.9%と微増した。
2位はロンドンで20.32米ドル、3位はシンガポールで17.58米ドル、4位はストックホルムで14.28米ドル、5位は香港で13.03米ドル。賃料の増減率に関しては、香港の1.4%増を除いて変化はなかった。
2位のロンドン、4位のストックホルムは、短期的な景気の見通しが芳しくなく、消費者や企業の消費支出と資本投資が少ないためにテナントの需要は抑制的になってはいるが、優良スペースの供給が限定的なことから賃料水準は維持されたと分析している。
また、3位のシンガポールは、13年に多くの開発プロジェクトが予定され、ハイテク、製薬、化学、エネルギー業界からの需要が見込まれると予想。5位の香港は、14年にほとんどのプロジェクトが完成するため、賃料相場は堅調で、優良物件に対し高い賃料を支払う余力のある一部の物流業者やデータセンター業者の需要に支えられたため、1.4%の微増となったとしている。