(株)大京は、日本初となる「太陽熱利用戸別給湯システム」を導入したマンション「ライオンズ練馬レジデンス」(東京都練馬区、総戸数61戸)の販売を、3月中旬より開始する。
同マンションは、西武池袋線「練馬」駅より徒歩11分の社宅跡地に建設される、鉄筋コンクリート造地上4階建ての分譲マンション。
「太陽熱利用給湯システム」は、屋上に設置した太陽熱パネルで水を温め、戸別に設置した貯湯タンクに貯め、お風呂、キッチン、洗面所などへ給湯する。お湯の温度が低い場合は、高効率熱源機エコジョーズで温め使う。
リモコンはガス使用量、CO2排出量、省エネ率などを見える化。電源をオフにすれば、タンクの湯温のまま利用が可能なほか、お風呂の残り湯がタンク内湯温より熱い場合は、その熱も回収する等、省エネ効率を徹底している。
導入により、一戸当たり年間約2万8,500円のガス代が節約でき、給湯にかかるCO2排出量を約37%削減できる。戸当たりの導入コストはシステムだけで百数十万円になるが、経済産業省の再生可能エネルギー熱利用加速化支援対策事業に採択されており、また、東京都の集合住宅太陽熱導入促進事業にも採択されれば(現在は申請中)、導入コストの約3分の 2が補助される。
住戸は、3LDKと4LDK、専有面積67~100平方メートル。換気機能ドアやグリーンカーテンなど、自然の力を利用したパッシブデザインを採用。そのほかにも、節水トイレ、LED照明など、エコロジー志向の設備や仕様を採用した。
11月下旬からのプレセールスで約710件の反響を得ている。モデルルーム事前案内会には、地元練馬区中心に91組が来場した。販売価格は、3LDKが4,700万円台~、4LDKが6,500万円台~。坪単価250万円。同日会見した大京商品企画部主任の内田麻衣子氏は、「太陽熱戸別給湯システムは、建設地が第1種低層住居専用地域で、周辺の高い建物が建つ可能性が低いため屋根を最大限に活かせることと、低層であるため全戸に導入することが可能だったことから採用した。太陽光発電のエネルギー変換効率は15~20%程度だが、太陽熱は40%を超え大変効率がいい。給湯量の25%程度は太陽熱で賄える」などと語った。