三幸エステートは22日、2013年第1四半期の東京都心部Aクラスビルのマーケット状況を発表した。都心5区の主要オフィスおよび周辺区オフィス集積地域の、延床面積1万坪以上、基準階面積300坪以上、築年数15年以内、高い耐震・環境性能等を有するオフィスビルが対象。
当期(13年1~3月)の成約ベース賃料は坪当たり2万7,760円(前期比16%増)と、大幅に上昇。一気に09年水準まで回復した。借り手優先の供給バランスが急速に変化していることも背景に、賃料は底打ちから回復局面に移行しつつある。しかし、08年のピーク時と比べると4割程度低い水準にとどまっており、賃料の割安感が解消されるまでの状況には至っていない。
一方、同期の空室率は8.0%(同1.2ポイント減)と低下。12年の大量供給後、新築ビル募集床が急増したことによる空室率上昇の影響は残るものの、供給ピークの第1四半期に空室率が低下したことから、「新規供給が減少する第2四半期以降は更なる空室率の低下も期待できる」としている。