旭化成ホームズ(株)は1日、2013年3月期決算を発表した。
当期(12年4月1日~13年3月31日)の連結売上高は4,826億円(前年同期比7.6%増)、営業利益は543億円(同17.1%増)となり、昨年に続き過去最高の業績を更新した。
主力の建築請負部門(旭化成ホームズ)では、組織面では戸建系支店の統合により2支店の減少、集合系支店の分割により1支店の増加となり、全国で85支店(1支店減少)を運営。戸建住宅分野では、社会状況の変化を反映して同社の強みである住ソフト提案型商品を数多く投入。エネルギーを世帯間でシェアする設備を装備した二世帯住宅「へーベルハウス&NICO(アンド ニコ)」や、新たな家族同居を提案する「へーベルハウス2.5世帯住宅」などを発売した。また、賃貸住宅分野では市場環境の追い風を強く受け、東京圏を中心とした戸建系住宅営業本部と集合住宅営業本部ともに「へーベルメゾン」の販売量を増加させた。こうして受注拡大に努めるとともに、過去最高の受注を記録した昨年の受注残を着実に竣工させたことから、売上高は3,673億円(同2.6%増)、営業利益は426億円(同11.8%増)となった。受注高は405億円増加の4,124億円(同10.9%増)と、いずれも過去最高を更新した。
一方、不動産部門(旭化成不動産レジデンス(株))では、賃貸管理事業、分譲事業、仲介を中心としたその他事業の各分野とも順調に推移。賃貸管理事業は、建築請負部門における賃貸住宅の販売が順調に伸びたことを受け、一括借り上げ戸数が約5万2,000戸まで伸びて、売上高478億円(前年比10.7%増)となった。この結果、全体では、売上高は706億円(同32.4%増)、営業利益は45億円(同80.3%増)となった。
また、リフォーム部門(旭化成リフォーム(株))は、メンテナンス系工事が順調に推移し、太陽光発電などの環境対応型商品を中心に改築・改装・設備系工事も順調に拡大。受注高は501億円(同19.6%増)となり、昨年に続いて過去最高の実績に。その結果、売上高も463億円(同20.4%増)、営業利益も61億円(同23.4%増)となった。
2日に行なわれた会見で、同社代表取締役社長・平居正仁氏は「低金利や相続税の課税強化などが追い風となり、事業のしやすい環境が継続している。生産効率を上げていくため、今後は現在の施工能力を使いきれるように、山をつくることを避け、平準化に努めていく。品質や収益面でも、生産効率につながる施工体制を整えていきたい」などと述べた。
なお、次期は連続して過去最高となる売上高5,260億円、営業利益600億円を目指していく。