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23区の大規模オフィスビル供給量、13年は過去平均の6割、69万平方メートルまで減少/森トラスト調査

 森トラスト(株)は16日、2013年の「東京23区の大規模オフィスビル供給量調査」を発表した。延床面積1万平方メートル以上のオフィスビル供給動向を、1986年から調査しているもの。今回から、新たに中規模ビル(延床面積5,000~1万平方メートル)も調査した。

 12年の23区大規模ビル供給量は、大手町・丸の内地区の建替物件とリーマンショック以前に計画された大規模用地開発の竣工集中で、177万平方メートルと、過去平均(112万平方メートル)を大幅に上回った。しかし、13年は都心3区の供給量こそ過去平均並みとなるものの、それ以外では10万平方メートルを下回る水準まで減少。69万平方メートルと、過去平均の6割程度にとどまる。14~16年は年間100万平方メートル前後で安定した供給が続くが、都心3区以外では低調にとどまる見込み。

 供給エリアは都心シフトが進み、13~16年は都心3区の供給割合が約8割まで上昇する見通し。区別では、「千代田区」のシェアが全体の4割を占め、「中央区」「港区」もそれぞれ2割に上昇する。開発用地は、都心3区では建て替えによる供給が8割を占め、都心3区以外では「低・未利用地」での供給が約7割となる見通し。しかし、リーマンショック以降の開発意欲の減退で、供給量は急減する見通し。

 また、12年の23区中規模オフィス供給量は、13万1,000平方メートルと過去10年間平均(12万9,000平方メートル)並みだったが、13年は15万3,000平方メートルに増加する。大規模ビル同様の都心シフトが進み、13~14年の都心3区の供給シェアは7割強になる見込み。また、都心3区の8割強、それ以外の6割強が建て替えによる供給となる見込み。


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