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3次元解析を導入。オリジナル構造計算システムを開発/ポラスグループ

倒壊シミュレーションのイメージ。赤い部分が危険度が高い箇所
「お客さまに安全で快適な住まいを提供していきたい」と話す菅原所長

 ポラスグループで木造住宅を主体とした研究を行なう(株)ポラス暮し科学研究所(埼玉県越谷市、代表取締役:中内 セイコ氏)は17日、3次元の立体解析を可能とした自社開発の構造計算ソフトウェア「ウッド・イノベーター」を、報道陣向けに公開した。

 地震や台風、積雪など、自然の外力を受けた際の木造住宅の安全性をより正確に確認するために開発したもの。通常の構造計算が2次元で検証するところ、同システムでは3次元解析を導入。スキップフロアや斜め壁などの傾き壁等も検討することを可能とした。(独)建築研究所が運営している倒壊解析ソフト「wallstat」と連携でき、PC上で地震が起こった際の変形の大きさや損傷状況、倒壊の有無等を視覚的に確認できる。
 
 同研究所所長の菅原庸光氏は「当社は、2000年以降に建築した一戸建住宅について、他社のシステムを使って全棟構造計算を行なってきた。今後は、『ウッド・イノベーター』を使うことで、より精密な確認ができるようになる。ここで得たデータを蓄積することで、木造住宅の耐震性を向上させていきたい」と話した。

 同社は、グループ会社のポラスタウン開発(株)が越谷レイクタウン内で開発している戸建分譲住宅「グレースヴィラ越谷レイクタウン」(全31棟、8月下旬販売予定)の全棟において、倒壊シミュレーションを実施する予定。


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