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電動扉で飾り棚とキッチンを使い分け。「デザインウォールキッチン」を開発/住友不動産

「デザインウォールキッチン」の電動扉を開け放った状態では、キッチン上下の飾り棚が隠れ、キッチン天板が露出する。安全性確保のため、IHクッキングヒーター他の電源は、キッチンが露出して初めて入る
電動扉が完全に閉まると、キッチン上下の飾り棚が露出し、LEDによる間接照明が点く。電動扉は、安全性のため、何かものが挟まると、瞬時に停止する。下段の飾り棚は、裏側にも収納がある

 住友不動産(株)は、キッチンと飾り棚とを電動式の扉で使い分ける「デザインウォールキッチン」を自社開発。同社の分譲マンションの単身向け住戸に導入していく。

 1LDK住戸は、スペースの有効活用のため、背面型のキッチンを採用することが多いが、その場合、キッチン周辺が片付いていないと雑然とした雰囲気となってしまい、LDの雰囲気を損ねてしまう。そこで、キッチンの天板周囲(シンク、食器洗い乾燥機、IHクッキングヒーター)を電動式の扉で覆うことで、キッチンを飾り棚に変え、キッチンの生活感を消し、その上下段を「魅せる収納」としてLDの借景に取り込もうというのが、新商品の狙い。

 電動扉は、壁面スイッチで開閉。センサーが扉の開閉を認識し、扉が完全に閉まると上下の飾り棚のLED照明が点く。逆に、扉が完全に開くとキッチンのLED照明が点き、キッチン内の電源(IHクッキングヒーターや食器洗い乾燥機)に通電することで、安全性を確保する。電動扉の面材は、軽量化と耐久性に配慮した不燃性パネルとした。

 同商品は、同社の製品企画室が、住設機器メーカー等の協力を得て開発。「大型の電動扉を静かに、スムーズに開閉する仕組みなど、開発に4年を費やした」(同社製品開発室・鳥内政良氏)。

 今のところ、1LDK住戸に多い幅2,250mmのユニットのみを用意。第1弾として、「セントラルプレイス南大塚」(東京都豊島区、総戸数35戸)の25戸に導入。ユーザーの反響を得た上で、単身・DINKS向けの1LDK住戸に順次標準採用していく方針。


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