国土交通省は1日、東日本大震災における非構造部材等の被害調査の結果を発表した。
非構造部材等の落下等による重大被害の再発防止を図ることを目的に、東日本大震災およびその余震における死亡・住所被害について調査、まとめたもの。
救急による死亡・重症被害の事案について、特定行政庁の建築物情報や消防署の救助情報など関係部局の情報から被害情報を把握した。
配管・空調機器等の建築設備の落下等では、配管の落下やボイラーの転倒により2件3名に被害があった。その他、天井の落下については、天井板、鉄骨等の落下により5件6名、外壁・内壁の落下では、石膏ボード、ALC版、モルタル材、土蔵の土壁の落下等により6件6名、屋根ふき材の落下については、瓦の落下により2件2名の計15件・17名の被害が確認された。
この結果を受けて、同省では対策を実施。ボイラーの転倒対策として、建築基準法に基づく告示を改正し基準を強化、基準への適合を義務付けた。また、天井の脱落対策としては、同法施行令を改正・公布し新築の建築物の天井についての基準への適合を義務付ける予定で、既存の天井については、2013年度当初予算において天井のみの改修に対する支援措置を創設するなどの措置を講じている。
また、エスカレーター等の耐震対策については、支援制度の活用により改修を促進する。