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温度差の少ない室内環境、高齢者の健康維持に有効/住環境研究所調査

 積水化学工業(株)住宅カンパニーの調査研究機関、(株)住環境研究所は27日、(独)国立長寿医療研究センターと共同で実施した「高齢者の住まいにおける室内温度と活動量調査」結果を発表した。

 調査は、非居室を含むフロアー各居室間の温度差が少ないグループを「フロアー暖房群」、リビングなど主要な居室しか暖房していないグループを「部分暖房群」とし、それぞれ冬場の各居室の平均温度と日常身体活動量を測定・比較した。対象は、セキスイハイムに居住する男性38名(フロアー暖房群18、部分暖房群20)、平均年齢はフロアー暖房群70.1歳、部分暖房群71.7歳。

 調査では、フロアー各居室間の温度差が少なく快適な温度帯にあるフロアー暖房群の方が、部分暖房群より、低強度の生活活動、中強度歩行活動の時間が長く、歩行も多いことが明らかとなった。低強度生活活動の1日当たりの平均活動時間は、フロアー暖房群が236.5分、部分暖房群が215.0分。また、中強度歩行活動の1日当たりの平均活動時間は、フロアー暖房群の35.6分に対し、部分活動群は23.8分。歩数でもフロアー暖房群の8,082.1歩に対し、部分暖房群は7,493.8歩となった。

 同研究所では、「部屋間の温度差を少なくすることは、特別な運動をせずに日常生活を継続できることにつながり、健康維持の観点からも有効である」とした。


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