積水化学工業(株)住宅カンパニーは10日、同社が1971年に発売した鉄骨ユニット住宅の第1号商品「セキスイハイムM1(エムワン)」が、(独)国立科学博物館が主催する2013年度「重要科学技術史資料」(愛称:未来技術遺産)に選定・登録されたと発表した。
未来技術遺産は、科学技術の発達史上大きな貢献をした資料と国民生活、経済、社会等の在り方に顕著な影響を与えた資料の保存・活用を図るために同博物館が08年度より実施しているもの。資料を選定し、「重要科学技術史資料登録台帳」への登録を行なう制度。
今回選定・登録された「セキスイハイムM1」は、世界で初めて市場で成功したボックスユニットによるプレハブ住宅。あらかじめ工場で、部屋単位またはその分割サイズで鉄骨を箱型に組み、そこに内装・外装材をはめ込んで現場に輸送し、現場では接合部分だけを施工するというシステムを確立。プレハブ住宅の工場生産の比率を上げ、当時の一般的な建築単価坪17万~20万円に対し、坪13万円台に抑えることに成功した。国際的に見て日本の科学技術発展の独自性を示すものとして重要であると選定された。
なお、現在は同社住宅カンパニーの「つくばR&Dサイト」(茨城県つくば市)内に実物棟を移築し、保存している。