野村不動産(株)は11日、同社が事業参画する「(仮称)阿佐ヶ谷住宅建替え計画」(東京都杉並区)において、権利者全員の合意が得られたことによりすべての土地建物を取得し、開発工事に着手したと発表した。同社の首都圏でのマンション建替事業は5件目となる。
「阿佐ヶ谷住宅」は、東京メトロ丸の内線「南阿佐ヶ谷」駅徒歩5分。1958年に竣工した敷地面積約5ha、2階建ての連棟式テラスハウス45棟と3~4階建ての階段室型の中層団地7棟で構成された総戸数350戸の大規模団地。老朽化に伴い建て替えの検討が進められ、2009年に「成田東4丁目地区」地区計画の都市計画が決定したが、竣工当時の権利形態が複雑に入り組んでいたため、マンション建替え円滑化法の適用が難しく、権利者全員の合意による等価交換方式を採用した。
野村不動産は03年に従前の事業者を引き継ぐ形で参画し、当初より関わっている安藤・ハザマ、(株)INA建築研究所と共同で事業を推進している。
建て替え後の建物は鉄筋コンクリート造地上2~6階建て、総戸数580戸(うち分譲住戸は約380戸)の分譲マンション。間取りは2LDK~4LDK。
竣工は16年の予定。