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物流施設の需給バランス、13年は需給両面で過去最高の見通し/一五不動産情報サービス

 (株)一五不動産情報サービスは30日、「物流施設の賃貸マーケットに関する短期予測」の結果を発表した。調査対象は延床面積または敷地面積が1万平方メートル以上の東京圏の賃貸物流施設200棟。最新データである2013年7月から起算して2年後の15年7月までの予測を行なった。

 東京圏の需給バランスの見通しについては、13年は超大型クラスの賃貸物流施設の新規稼働が相次ぐことから、需給両面で過去最高となると予測。14年の新規供給は、13年を下回るものの、100万平方メートルを超える勢いがあるとした。一方、同年の新規需要は86.8万平方メートルで、前年に続き、新規供給を若干下回る見通しとしている。

 空室率の予測では、13年下半期以降は賃貸物流施設の大量供給によって、足元の需給逼迫が解消に向かうとしている。空室率は14年4月に5.3%まで上昇するものの、従前の空室率のピークである09年7月の15.6%を大きく下回ると予測。当時の賃貸市場規模は552.3万平方メートルであったが、6年後にあたる15年7月には2倍弱の1,002.2万平方メートルまで拡大する見込み。しかし、賃貸市場規模が拡大していることから、短期予測では、需給悪化には陥らないと分析している。

 賃料水準の予測は、大きな変化はなく穏やかな見通し。なお、同予測では募集ベースの賃料水準を基調としているため顕著な動きはないが、成約ベースでみると賃料水準の緩やかな改善基調が続くと分析している。


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