大和ハウス工業(株)は21日、第4次中期経営計画(14年3月期~16年3月期)について、報道陣・関係者に説明した。
第4次中期経営計画では、多様な収益源を活かし成長を加速させる時期と位置付け、売上高2兆8,000億円、営業利益1,700億円、純利益1,000億円を目指す。成長戦略として、「各コア事業領域のバリューチェーンの強化・拡充による収益の向上」「高齢化、安全・環境意識の高まりなど社会の変化に対応した商品・サービスの強化」「新興国を中心とした海外への展開」などを掲げ、併せてものづくり機能の再整備による効率化の推進や、事業拡大に伴う体制・人財の強化で経営基盤を強化していく。計画推進のため、不動産開発に加え設備投資、海外事業、M&Aに合計6,500億円の投資も行なう。
計画推進の具体策として、賃貸住宅・商業施設・事業施設領域を重点に、3年間で過去最高の4,000億円を不動産開発に投資すると発表。高齢者対応ビジネスについては、累計5,295件に及ぶ医療介護施設・高齢者住宅建築で確立したノウハウを駆使し、同事業でグループ売上高1,800億円を目指す。また、子会社である(株)フジタとのシナジー効果を最大限創出し、中国に加えASEANでの事業展開を加速することで、海外売上高1,000億円以上という目標値を示した。
説明会において、同社代表取締役社長の大野直竹氏は「これまで成長を実現してきた“3G”(Group・Global・Great)戦略に、その戦略実行のベースとなる基本姿勢“3S”(Speed・Safety・Sustainability)を加えることで、今後の成長をより確かなものにしていきたい。顧客との長い付き合いを続けていくことが根幹であることを忘れず、引き続きオーナーとのリレーションも築いていく」などと話した。