ポラスグループの中央グリーン開発(株)は、大規模分譲地「パレットコート六町 東京ココロシティ」(東京都足立区、総戸数206戸)で取り組んできた、「子育てママの理想の家をつくろう」プロジェクトによる4つの住宅を完成させた。
同プロジェクトは、開発地である足立区在住の9人の子育て中のママが、建築士のサポートを受けて、実際のモデルハウス検証、コンセプト決定、ゾーニング・プランニングの作り込み、設備・仕様の選定まで行なったもの。4月に4チームによるコンペが行なわれ、最優秀プランとして「Give & Take おもてなし空間とプライベート空間」を選出したが、「他のプランも建築に値するのでは」との声を受け、4チームすべてのプランを完成させた。
「Give & Take おもてなし空間とプライベート空間」は、「人をもてなし、そして自分たちも家に癒やされる住まい」(チームBの宮下記子氏)を目指し、1階は人が集まるおもてなし空間に、2階は家族のプライベート空間に仕上げた。1階はリビングに段差を付けて、その段差に座って集うことができるように工夫。リビング下収納、巨大なパントリー、階段下収納など、豊富な収納スペースを設けている。2階は、窓を大きくとった露天風呂の雰囲気のある浴室や、天窓付きの子供部屋などを設けた。さらに、洗濯から洗濯物を干す、取り込む、収納までを短い動線で完了するよう工夫した。階段で上がることのできるパパ用のロフトスペースも用意。空間を最大限に活用した。
その他3プランについても、玄関横に浴室を設置することで子育てのストレス軽減を図る、サンルームを設けるなど、工夫に富んだ住宅に仕上げた。いずれも、パパのプライベート空間がきちんと用意されているのが特長。
同分譲地では、この4プランのほか、子育てを念頭にさまざまな工夫を盛り込んだ5棟を合せた9棟を第9期として販売。敷地面積95~115.52平方メートル、建物面積90.89~105.06平方メートル、2LDK~3(4)LDK。販売価格は4,080万~4,680万円。最優秀プランの商品を含め、3棟に申し込みが入っているという。
「パレットコート六町 東京ココロシティ」は、これまで販売を開始した169戸のうち、151棟が販売済。同社取締役事業部長の戒能隆洋氏は「完売まで2年くらいという計画を立てていたが、おおむねそのペースで進捗している」と語っている。