グローバル・ロジスティック・プロパティーズ(株)(以下、GLP)と三井不動産(株)は27日、両社が共同出資する特定目的会社が事業主体となり建設を進めてきたマルチテナント型物流施設「GLP・MFLP市川塩浜」(千葉県市川市)の竣工式を執り行なった。
同施設は首都高湾岸線「千鳥町IC」より約1.5km、JR京葉線「市川塩浜」駅より1.2kmに位置。敷地面積5万2,921.29平方メートル、延床面積12万1,966.50平方メートル。プレキャストコンクリート造、地上5階建て。
各階に大型車両が直接乗り入れ可能なランプウェイ2基(上り、下り)を備え、合計150台のトラックバースを設置。建物は免震構造とプレキャストコンクリートを採用したことにより、建設工事の合理化と長寿命化を可能とし、また屋上に1.7MWの太陽光発電を設置し全発電量を売電する予定。その他、停電時でも18時間オフィス照明や防災設備が利用可能となるようバックアップ電源設備、断水時でもトイレが利用できるよう井水設備などのBCP対策をを施したほか、カフェテリアや売店、屋上のシーサイドデッキなど、施設で働く人の環境にも配慮した。
同日開催した記者会見でGLP代表取締役社長の帖佐義之氏は、「物流サービスのあり方の変化に伴い、物流施設のニーズは年々増加し、圧倒的に不足している。今後も、需要に見合うスペースを供給できるように開発を進めていきたい」と語った。また、初めての両社による共同開発については、「大手不動産会社が参画し始めたことで、業界が活性化され、事業機会も増えるのではないかと思う。今後も開発理念が一致すれば共同で開発したい」(帖佐氏)、「今回の開発では事業の進め方を勉強させてもらった。一方で用地取得やテナント供給については、オフィス、商業などたくさんのつきあいがある中で、今後も協力ができると考えている」(三井不動産常務執行役員商業施設本部長・石神裕之氏)などと述べた。