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「空き家対策」をビジネスチャンスに/全コ協

セミナーでは、空き家対策を不動産コンサルティングマスターの中核業務と位置付ける方針が打ち出された

 (一社)全国不動産コンサルティング協会(会長:林 直清氏)は18日、大幸ホール(東京都杉並区)で不動産コンサルティングセミナーを開き、会員約50名が参加した。

 セミナーでは、国土交通省住宅局住宅総合整備課長の里見 晋氏が、住宅ストック活用、空き家活用に向けた同省の取り組みについて、住生活基本計画までさかのぼって解説。現在、注力している「民間住宅活用型住宅セーフティネット事業」や空き家対策に向けたガイドライン作成を目標とした「個人住宅の賃貸流通の促進に関する検討会」での議論、高齢者の住替え支援事業、公的賃貸住宅長寿命化モデル事業などについて解説した。

 続いて、同協会が現在進めている「空き家利活用ビジネススキーム創設事業」について、その現状説明が行なわれた。同事業は、国土交通省の平成25年度空き家管理等基盤強化推進事業として認定されたもので、これまでに空き家管理に係るトラブルや事業化に関するアンケート調査、空き家管理・利活用マニュアルの作成、空き家管理トラブル事例集の作成等に取り組んでいる。

 26年度も、引き続いて国交省の推進事業に応募し、全国各地域での空き家ビジネス立ち上げへ向けてのトライアル事業を開始する。これまでの検討成果を盛り込んだ事業ビジネス化マニュアルを作成、各地で研修会を実施するほか、理事・地区長を拠点とした「空き家110番」設置と空き家対策ニーズの取り込み、協会独自の「空き家対策士」制度の創設も検討。公認不動産コンサルティングマスターの中核業務として位置付ける方針。


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