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東京・東雲で、環境と防災を強化したスマート化タワーマンション竣工/三井不動産レジデンシャル

建物中央部には「エコボイド」を設け、穏やかな上昇気流を海だし、快適性向上・省エネルギーに貢献する
3階部分に設けられた茶室
28階にはスカイドッグランを用意。犬が走るために約40mを確保した

 三井不動産レジデンシャル(株)は7日、東京都江東区で開発を進めていたタワーマンション「パークタワー東雲」(総戸数585戸)を竣工。内覧会を開催した。

 敷地面積7,541.44平方メートル。延床面積6万1,418.04平方メートル。鉄筋コンクリート造地上43階建て。東京臨海高速鉄道りんかい線「東雲」駅徒歩7分、東京メトロ有楽町線「辰巳」駅徒歩10分、「豊洲」駅徒歩16分に立地。

 環境負荷を低減する「環境共創プログラム」と、安心安全を築く「複層防災プログラム」で構成される同社のマンションスマート化ビジョンである「レジデンシャルスマート」のモデルプロジェクト。約96kWhの大容量蓄電池、76kWの高出力太陽光発電設備、72時間の計画稼働が可能な非常用発電設備を導入。清水建設の技術である「マイクログリッドシステム」をマンションに初応用し、複数の電源をマネジメントすることで、停電発生時などにも居住者がマンション内に滞在できるようライフラインの確保を図る。
 さらに、59台の免震装置、長周期地震動対策として16台のオイルダンパーを設置し、揺れを小さくすると共に、家具の転倒などの二次被害も軽減する。

 躯体には中央部に吹き抜け「エコボイド」を設置。5~6層おきに配置されたオープン空間である「ソラプラザ」「ソラテラス」から風を取り入れ、上昇気流を生み出すことで、建物全体に空気の流れが発生。快適性向上と省エネルギーにも貢献するつくりとした。

 また、「空に伸びた街づくり」をコンセプトに、茶室やクラブハウス、ドッグランなどの共用施設を縦に伸びる建物内全体に配置。路地や辻のように人々が集まる空間を設けることで、コミュニティ醸成の後押しをする。

 都市開発二部営業室室長の斎藤 裕氏は、「同物件は、『レジデンシャルスマート』を取り入れた、今もっとも求められている安心・安全というニーズに応えたマンション。反響も大きく、1年2ヵ月という販売期間で完売となった」と説明した。

 専有面積は55.37~90.35平方メートル。間取りは2LDK・3LDK。2012年9月の販売開始から計4期の販売期間を経て13年11月で完売した。販売価格は2,978万~6,960万円(最多価格帯4,500万円台)。


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