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練馬に日本初の「太陽熱利用戸別給湯システム」採用マンションを竣工/大京

「ライオンズ練馬レジデンス」外観
屋上には、住戸分の太陽熱パネル(戸当たり2枚・4平方メートル)がびっしりと並ぶ。パネルで温められた熱媒は貯湯タンクへと導かれ、熱交換器で水を温める。夏場は70度、冬場でも30度程度のお湯ができるという
貯湯タンクの内部には、熱交換器が備わり、熱媒からの熱で水を加温する。温度が足りなければ高効率のエコジョーズで加温するが、電源を切っていてもタンクの湯温で利用できる。また、お風呂の残り湯がタンク内湯温より熱い場合は、その熱も回収する、貯湯タンクに加え、風呂に張った水を太陽熱で追い炊きできるなど、省エネ効率を徹底している

 (株)大京は、日本初となる「太陽熱利用戸別給湯システム」を導入したマンション「ライオンズ練馬レジデンス」(東京都練馬区、総戸数61戸)を竣工。11日、報道陣に公開した。

 同マンションは、西武池袋線「練馬」駅より徒歩11分の社宅跡地に建設する、鉄筋コンクリート造地上4階建ての分譲マンション。

 「太陽熱利用給湯システム」は、屋上に設置した太陽熱パネルで熱媒を温め、戸別に設置した貯湯タンクの水を上昇させるというもの。風呂、キッチン、洗面所などへ給湯する。湯の温度が低い場合は、高効率熱源機エコジョーズで温めて使う。リモコンでガス使用量、CO2排出量、省エネ率などを見える化。電源をオフにすれば、タンクの湯温のまま利用が可能。お風呂の残り湯がタンク内湯温より熱い場合は、その熱も回収する。貯湯タンクに加え、風呂に張った水を太陽熱で追い炊きできるなど、省エネ効率を徹底した。

 同システムの導入で、1戸当たり年間約2万8,500円のガス代が節約でき、給湯にかかるCO2排出量を約37%削減できる。戸当たりの設備機器コストは約80万円、工事費など含めた導入コストは約150万円で、経済産業省の再生可能エネルギー熱利用加速化支援対策事業と、東京都の集合住宅太陽熱導入促進事業により、導入コストの約3分の2の補助を受けている。

 住戸は、3LDKと4LDK、専有面積67~100平方メートル。換気機能ドアやグリーンカーテンなど、自然の力を利用したパッシブデザインを採用。そのほかにも、節水トイレ、LED照明、共用部でのミスト散布など、エコロジー志向の設備や仕様を採用した。販売価格は、3LDKが4,700万円台~、4LDKが6,500万円台~。坪単価247万円。すでに、2戸を除き販売済み。


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